夏休み
昼前に目覚め、昨日行き損ねた病院へ。
いつもはこの時間に、この場所に存在しない自分。
とは言っても、新しい出会いが待ち構えている訳でもなく
裏道は人影まばら。
駐車場のカーブミラーは、我が身を焼き尽くさんばかりの
太陽の光を反射する。
大通りでサクッと足下から聞こえた音。
それは、太陽に水分を奪われ、アスファルトに漂うしかない
土に還れない枯れ葉だった。
昼食に出るビジネスマンの群れ。
狭い歩道で、そんなに隊列を組まなくても…。
ああ、まだ世間的には平日だ。
バスの時刻表も、まだ平日モードだ。
いつもはこの時間、この場所はこうなのだ。
やっぱり、外回りとか向かねぇなぁと呟きつつ、いつもの
クーラーの効いた仕事場が恋しかった暑い午後であった。